複数の植木を同じ樹形に整える剪定方法|タイサンボク・リトルジェム6本で実例
同じ種類の植木を何本か並べて植えていると、「高さをそろえたい」「できるだけ同じ形に見せたい」と思うことがあります。
ところが、同じ樹種を同じ場所に植えていても、枝の伸び方や芯の位置、ボリュームは1本ずつ違います。
今回剪定するのは、社屋前に目隠しとして列植されているタイサンボク・リトルジェム6本です。
それぞれ違う樹形に育った6本を、単純に同じ高さで切るのではなく、1本ずつの樹形を見ながら、外から見たときにできるだけ同じ印象になるように整えていきます。
複数の植木をそろえる剪定を動画で確認
今回の動画では、タイサンボク・リトルジェム6本を順番に剪定しながら、トップになる枝の決め方、高さの合わせ方、道路側へ伸びた枝の整理方法などを紹介しています。
6本すべてが同じ樹形ではないため、私自身も「どの枝を残すか」「どこを芯にするか」を悩みながら作業しています。
複数の植木は「高さ」だけでなく全体の印象をそろえる
列植された植木を整えるとき、最初に考えたくなるのは高さです。
今回も、まず基準になる高さを決め、それに合わせて6本のトップを下げていきます。
ただし、同じ高さに切ればすべて同じ樹形に見えるわけではありません。
枝の広がり方、下枝の位置、葉の残り方などが木ごとに違うため、高さを合わせながら、全体のボリュームやシルエットも見比べていく必要があります。
完全に同じ形にするのではなく、「並んで見たときに違和感が少ない」というところを目指して剪定しています。
タイサンボク・リトルジェムは最初にトップになる枝を決める
今回の剪定で重要なのが、1本ずつ「どの枝をトップにするか」を決めることです。
一番高く伸びている枝をそのまま残すのではなく、今後どの方向へ木を育てたいかを考えながら芯を選びます。
道路側へ強く伸びている枝より、建物側や木の中心に近い位置へ戻っている枝をトップとして使える場合は、そちらを残して高さを作り直します。
トップが決まったら、その高さを基準にして、周囲の枝を少しずつ短くしていきます。
トップを決めにくい木は根元から枝の流れを見る
6本の中には、どの枝をトップにすればよいのか判断しにくい木もあります。
そんなときは、枝先だけを見るのではなく、根元から幹の流れをたどってみます。
根元から比較的まっすぐ立ち上がり、木の中心に近い位置にある枝をトップにすると、樹形をまとめやすくなる場合があります。
それでも判断に迷うときは、最初から大きく切りすぎず、一度控えめに残して全体を確認する方法もあります。
道路側へ伸びた枝は強めに整理する
今回の植栽では、建物側より道路側の方が明るいため、枝が道路方向へ強く伸びている木が多くありました。
道路側へ大きく飛び出している枝は、全体の樹形を乱すだけでなく、越境にもつながります。
そのため、道路側へ強く伸びた枝は短く切り詰めたり、更新できる小さな枝がある場合は元から整理したりします。
一方で、建物側や内側へ伸びている細い枝は、今後の樹形を作り直すための枝として残す場合があります。
6本すべてを無理に同じ形へ切らない
複数本をそろえる剪定で注意したいのが、隣の木と同じ形にしようとしすぎることです。
隣の木との隙間を埋めようとして枝を残したり、相手の形に合わせて無理に切ったりすると、それぞれの木が不自然な形になることがあります。
今回の剪定では、まず1本ずつを単体の木として自然に整えることを優先しています。
そのうえで、高さ、下枝の位置、全体の広がりを見比べ、列植全体としてなるべく同じ印象になるよう調整していきます。
樹形が崩れている木は今ある枝でできる範囲から整える
6本の中には、真ん中に芯になる枝がなく、かなり樹形が偏っている木もありました。
こうした木を一度の剪定で理想の形に戻そうとすると、葉を大きく失ってしまうことがあります。
そこで今回は、今ある枝の中からできるだけ中心に近い枝を選び、将来のトップ候補として残しています。
今すぐ完璧にそろわない部分は、次に伸びてくる枝を見ながら、次回以降の剪定で少しずつ作り直していけばよいという考え方です。
複数の植木の高さをそろえるときは基準を作る
何本もの植木を同じ高さに整えるとき、自分の目だけで判断していると、少しずつ高さがずれてしまうことがあります。
今回の作業では、手を伸ばした高さを一つの目安にしています。
分かりにくい場合は、スケールや棒などを使って基準となる高さを作る方法もあります。
特に、樹形に大きく影響するトップの高さは、一度切ると元に戻せません。複数本をそろえる場合ほど、基準を確認しながら慎重に進めるのがおすすめです。
複数の植木を整える剪定でよくある質問
同じ種類の植木なら同じ高さで切れば同じ形になりますか?
同じ樹種でも、枝の伸び方や芯の位置、葉の量は1本ずつ違います。高さだけでなく、枝の広がりや全体のシルエットも確認しながら整える必要があります。
トップになる枝はどのように決めますか?
木の中心に近く、今後伸ばしたい方向へ向いている枝を探します。判断しにくい場合は、根元から幹の流れをたどって確認すると選びやすくなります。
隣の木と形が違う場合は無理に合わせた方がいいですか?
今回の剪定では、無理に同じ形へ合わせるより、それぞれを1本の木として自然に整えることを優先しています。そのうえで、外から見た全体の高さや印象を近づけていきます。
一度の剪定で6本すべてを同じ形にできますか?
樹形が大きく違う場合は、一度ですべてをそろえるのが難しいこともあります。今ある枝を使って整え、次に伸びてくる枝を利用しながら、次回以降の剪定で作り直す方法もあります。
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複数の植木は「同じ形」より「同じ印象」を目指す
タイサンボク・リトルジェム6本を剪定してみると、同じ種類の木でも1本ずつ樹形が違い、完全に同じ形へそろえる難しさがよく分かります。
大切なのは、すべてを型にはめるように切ることではありません。
1本ずつトップになる枝や残したい枝を見極め、それぞれの木を自然に整えながら、列植全体として高さやボリュームの印象を近づけていきます。
剪定中に迷うのは珍しいことではありません。切るか残すか悩んだ場合は、いったん控えめに残し、全体を見直してから調整してみてください。
複数の植木をそろえたいときは、「完全に同じ形にする」のではなく、できるだけ自然に、同じ雰囲気に見えるよう整えるという考え方も参考にしてみてください。
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